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©1998-2023 @suushinagai with insatiable curiosity and open-mindedness for explorations of the unknown in mid/post-corona era

野次馬データサイエンス

 イッキ見シーズンに入った放送大学には大いに啓発され(続け)ている。
 冬のシーズンには、《日本語学入門》を録画したほかは、これまで録画したもののうち雷雨で画面が乱れたものを補遺してライブラリをコンプした。また、いくつかのあまり体系化されていないように見受けられるシリーズで放送された数理・データサイエンス・AI講座を、一通り積録した。
 《危機の心理学》16番目の授業は、講義開設時に想定もできなかったコロナ禍の危機に、向き合った内容なので襟をただして録画せずに観て、キーワード予約でやっと録画できた。
 《地理空間情報の基礎と活用(2022)》は、今年度バージョンアップし、COVID-19関連の活きたデータサイエンスに触れられて感激した。
 第7回「交通システムや移動体における活用~人々の動きを捉える」では、一時期よく言及された人流ー携帯基地局情報から把握される人の移動とウイルス再生産率との関わりの解析が紹介され、
www.nature.com
 第9回「保健、医療における活用」では時空間集積の見える化による感染を持続させる要因の解析が紹介された。
nakaya-geolab.com
 これらのここ3年間に作られたカッティングエッジな解析と《日本語学入門》でふれられた方言の地理的分布や《人文地理学からみる世界》のおせち料理の地理的特徴などを横断して題材を探し、「インポート、整理、変換、可視化、モデル、コミュニケーション、プログラミング」へと進む教程書を構想するだけでたまらなく面白い。
 後日記(2023-02-05)>少し予感があって日本の古本屋さんを覗いてみたら、A. K. デュードニー先生の 別冊サイエンス「コンピューターレクリエーション1 遊びの発想」が適価で出ていたので即購入。コンピューターレクリエーションとデータサイエンスでは道のどこを歩くかが少し違うのであるが、これはもう失われた青春の日々をとりもどすために買うしかない。
 

平島進《パレード》

 年末から先月末まで、毎日2つか3つ宿題を提出しながら次の日の分を準備して、場合によると突き返された書類の対応でいつまで経っても仕事が減らず、ほとほとまいっていた。
 ようやく解放されたところで新人Hソケリッサのドキュメンタリーを観て、よかったのかダメ押しされたのか、重い衝撃を受けた。都庁から西側の、定宿にしていたホテルの近くの見慣れた風景が随所で見られたことも感情移入につながったと思う。
 なかなか全編を見直すという機会は得られそうにないけれど、それをみなさんに提供することも使命かもしれないと思うようになった。
 映画の中で印象的に使われている平島進作品、特に「圧巻のラスト13分08秒」で使われている《パレード》は、圧倒される佳曲である。Youtubeで元の映画《パプリカ》のクリップも見つかって、一度頭の中で再生され始めるとなかなか止めることができないので、とうとう《パプリカ》サウンドトラックCDを購入した。

 初心者の筆者には、異次元の世界に連れていかれるような完成度の高いテクノ楽曲との出会いをとてもうれしく思う。今までまったく知らなかったことが残念でならない。
www.youtube.com
 Youtubeで視聴しているうちはわからなかったが、《パレード》にはかなり大きなドラムの超低音が入っていて、これを音圧として体感してみたいと思うようになった。

鮎川 誠(May 2, 1948 - Jan 29, 2023)

 学生時代に、枕元のSonyの目覚ましラジオから流れてきたシーナ&ロケッツ《You may dream》を聴いたのが、初めての出会いではなかっただろうか。1979年6月頃と記憶している。
 膵臓がんとのこと。ご冥福を祈る。

デュードニー流コンピューターレクリエーションからデータサイエンスへ(2)というよりはデータサイエンス作法

 先の別腹データ教程のためのネタ集め(1)で、プログラミング学園について紹介したが、登録したIDでログインするとすぐに別冊を丸ままダウンロードできるリンクが表示されるというわけでもなかった。
 それで、(1)の続きで、現代数学の面白いところをコンピューターグラフィクスに表現するというワンダーランド本も参照してみる

 のだが、そのワンダーランドの入り口で、どうもワクワクを感じられなくなってしまって入ろうかやめようかまごまごしている自らの老いにくやしさを感じるばかりであった。
 そんなある日(おそらく登録から2か月くらいたって)、CQ出版社からメールで「プログラミング学園通信 第9回(1月31日配信)」が届いて、そこには小中高大および塾の先生なら無料でダウンロードでき生徒に配布できるファイルへのリンクが貼ってあった。
 いわく、

教科書に書かれていることが仕事でどのように役立つのでしょうか
製品設計・開発の現場と,教科書(数学,物理,科学,地理)の知識が結びつけば,生徒のやる気も喚起されることと思います.プログラミング学園がその一端を担えれば幸いです.

 早速片っ端からダウンロードして読みふけって、いまどきのイケてるデータサイエンスの要件を悟らされることになった。
 雑誌に掲載された新しいソフトウェアをインストールするために16進ダンプやBasicソースコードを延々打ち込んでタイプミスを潰すのが当たり前であったわれわれ世代と異なり、いまどきの若いモンはアプリストアからアプリをなんぼでもインストールできる。
 結局データを打ち込ませて、キーボード入力の練習をやらせようと思ってもダメなのだろう。タッチタイプできるヤシが打ち込むのをぼーっと待っていてそのデータをコピペしてくる。打ち上がったテキストの量や質ではなくて、かかった時間とミスタイプの数を評価する式を考えさせて、プリチータイプグランプリで競わせるくらいにしないとダメなのではないだろうか。大体筆者など他人がいない場所では音声入力がメインになっていて、キーボードでなければ入力できないわけでもないもんね。
 それで、データは公共データベースで検索して一人ずつ違うデータをダウンロードさせて、解析結果と考察はデータ次第という状況を作る。その上で、結果はグラフではなくグラフィカルまたはマルチメディアにアウトプットして宝物探しをする。
 ブラックホールが衝突したときの重力波を可聴域の音に変換して聴くというのをどこかで見かけたが、昨年過ごした場所の一年間の気温変化を音楽にして着信音にするとか、英文のラブレターを書いて、ASCIIコードに翻訳してみたり、これをアミノ残基の並びと考えて、遺伝暗号でコドンに変換して相同性検索を行って、ヒトゲノムに愛のメッセージがコードされていないか調べたり、AlphaFoldでハート型の構造を取るペプチドのアミノ酸の配列を探しだすとか、統計データでGISる以外にも随分ごちそうが作れて満腹になりそうなことがわかった。
 などと自慢気に車輪を再発明してしまったが、簡潔にまとめれば「データサイエンスに必要な要素とプロセス(インポート、整理、変換、可視化、モデル、コミュニケーション、プログラミング)」ということでこれらを明確に定義している「Rではじめる」本を最初から買っておけばよかったことは間違いない。
 後日記(2023-02-02)>10年経ってもdata scientistはsexiestな仕事かによれば、データサイエンティストは、"a high-ranking professional with the training and curiosity to make discoveries in the world of big data"と定義されている。知的路上生活者には、特に(training and) curiosity to make discoveriesには心を励まされた。これこそ知性の誕生以来続いてきた、Buz Aldrinの語るApollo計画の真髄と同じ「あくなき好奇心とおそるべき野次馬根性」なのではあるまいか。

LiDARで3D/2D計測入門(8)sculpture LiDARingの道

 本日振替休日で脊振周治院にて留守番。
 家族が出払った隙にLiDAR道の修行を始める。
 これまでいくつかのopen artで3Dスキャンを行ってみた。形態はもとより表面の性状まで記録できるのが理想であるが、現実は表面ところどころに風穴が開いていたり、顔が扁平になって表情どころではなく、道まだまだ遠しの失敗を重ねてきた。
 iPhone 12 Proが出てからでも2年経っているというのに、どうすればうまくいくかについてのノウハウの蓄積に検索しても訪ねあたらない。
 CPU能力の低いiPad Air 4ではScaniverse自体立ち上がらなかった経験を持つ筆者としては、CPUの能力がアップしたiPhone 13 Proか14 Proにアップグレードしなければ処理が追いつかないのではないかという点は気が気でない。
 これでうまくいかなければ、今のうちに13 Proに買い替えてしまおうと背水の陣で、高さ30 cmに満たない彫像をリビングの丸テーブルの中央に設置して、これをモデルにする。
 Scaniverseで斜線の部分がスキャンずみに塗り替わっていくのを確認しながらゆっくりと移動しながら結局1時間20分ほどかけてスキャンしraw dataのファイルサイズは1 GBを超えた。フル充電のバッテリを一桁台まで使い切り、最後はバッテリーパックにつないだ。撮像時間10分以上のデータは、Speed modeかArea modeでの処理するよう勧められるが、これらのモードで処理した結果はもう観念して機材を全部処分するしかないようなもので、これは相当にこたえた。
 そこを何とか、と頼み込んでDetail modeで処理したら、まずまず満足のいく仕上がりとなった。まだ納得の境地には道遠しといえども、少し方向性が見えた。
 その一方で、スキャン時間80分をどう短縮していくかという課題も見えてきた。その間にバッテリを使い切るくらいCPUを使ってしまうので、処理速度の早いCPUでもう少し早くスキャンできるのであればアップグレードも一つの実験ということになるだろう。

tHe dancing Homeless 

 ご縁あって自主上映会に参加。
thedancinghomeless.com
 上映開始後まもなく心をわしづかみにされた。
 新人Hソケレッサの面々が筆者と鏡像対称に見えてきた。約十年前に、筆者はアカデミックな居場所と収入源(研究費)を失い、自尊感情も責任感も見失ない、「文化的な雪かき仕事」で日銭を稼ぐ”文化的な意味での”ホームレスになってしまったこと、しかもその自覚もなしに自分の分身の身体的表現活動を取り上げた映画上映会に嬉々として出席することで(あたかも身体的表現活動のように)社会とやっとつながりを保っているという事実を突きつけられた。
 次から次からかかる曲が刺さって、涙がとまらなくてまいった。
 遅ればせながら立ち上げたShazamで解析して、エンディングロールの曲名リストで答え合わせした曲を忘備のため記載。

 
www.shazam.com
www.shazam.com
www.shazam.com
www.shazam.com
www.shazam.com
 この映画はきっと生涯忘れないだろうと思う。

永綏𠮷劭(ながくやすくしてよろこびつとむ)

 年初から、お役所に出した書類の直しやいくつも営業計画書の作成などが重なり、気持ちの落ち着く暇もなく1月の月末を迎えた。
 少しだけ仕事が片付き始めてほっとしたところで、帰宅後放送大学《英語で「道」を語る》第三講を拝見していて、講義で紹介される大貫思水《四體千字文》にある、永綏𠮷劭(ながくやすくしてよろこびつとむ)の楷書の「永」の字に惚れ惚れと見入る。
 退職後に何か手習い事を始めては、と勧められることがあるが、書道は有力な候補かもしれない。「習字」の延長の手習いですむような生易しい修行で極められるものなどたかが知れていようが、40年前に奈良で買い求めて熟成させている墨があるし、硯の見立ても考えただけでワクワクする。残された時間をかけて、「永く安らかであって、心楽しく吉事が自然とくる」境地を得て、「永」の一文字だけでも美しく書き切ることができるだろうか。

成熟のチェックリスト・気が散らないiPhoneのチェックリスト

 どうしてまあいつもこんなに話題が豊かでいらっしゃるのかと驚く方がいる。
 そのうちのお一人が、東京から長野までの北陸新幹線通勤の往復の車中で一気に読了された本を推しておられる。家内もファンであったのを思い出し、きっと気になるに違いないと思って新刊本をオーダーした。
www.igaku-shoin.co.jp

 一週間くらい前に似たような本を購入したが、こちらは自分に処方する必要のない「術」である。と言いながら、やはり本質では無駄なことに時間を浪費していることになってしまう(時間を費やしていることが正しく自分の成果につながらない)きらいはある。後日記(2023-1-29)>そしてこの認識は、さらに思わぬ展開をすることになった。

 

ささやかな蒐集(5)

 本日巨大オンラインオークションサイトにおいて、終了30分前くらいに断続的な攻防の末彫像を落札。無事に届けば、筆者のコレクションは絵画4点、掛け軸3本、彫刻3体、茶碗3客、火貰い1点、花瓶2点となる。
 年初に思いつめた作品や、その後発見した渡辺弘行作品いずれも蒐集したいが資金が足りず。断腸の思いでお見送りする。
 ちなみに、渡辺弘行氏のお孫さん大田さんは、クラウドファンディングで調達された資金で、ご祖父お父上(隆根さん)が使われたアトリエの保存のための改修工事をされたと、一足遅く今頃になって知った。