y(et) a(nother) diwographics

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My maps editorはマップ版ゲノムブラウザである(のかもしれない)

 pad系端末が、出先でGPSつきナビになる便利さは、使い始めたら到底手放せない。1995年初版のBE-PAL outing mook MTBツーリングマニュアルには、もちろんツーリングにあたっては国土地理院発行の地図とコンパスを準備するようにと書いてある。それからたった15年で、Steve(とGoogle)は野外活動の常識を書き換えた。もちろん、端末の電源さえ確保できれば、の話ではあるが、現在地も方角もセンサーで把握され、伸縮自在継ぎ目なしの地図が表示される。
 野外彫刻は、全国で統一されたデータベースがあるわけではない。主な設置主体である地方自治体でさえ、自分の設置したもの以外には言及しないという風通しの悪さがあり、地方新聞社から出版される郷土の彫刻といった書物も、すべての県で見つかるわけではない。結局のところ、今のところ唯一のリモートセンシングのデータソースは、ふと通りかかって発見した方がwebにのせてくれたもの、ということである。したがって、ごく一部の限られた地域以外、野外彫刻など設置されていないように見える。それでも、ブロンズ像が一旦設置されれば、よほどのことがない限り撤去されることはない(唯一の例外として折田先生の像があげられるだろうか)から、彫像の空間密度は時間の経過に対して単純増加関数になるはずである。最近経済的にあまりぱっとしない筆者の出身地においてさえ、歩いてみると恩師の彫像があちこちに建立されていたりするではないか。亡くなられた後、作品を持て余したご遺族の方が生地に寄贈をされて展示される、というような建立のされ方もあるようなので、日本全国にはまだまだ傑作がひっそりと設置されているのに違いない。
 とは言うものの、偶然の発見を楽しむほど余裕のないわりに、すぐ焦って網羅的なことをたくらんでしまう筆者は、公表されている位置と画像のデータをあらかじめGoogle mapで一枚の地図にまとめておいて、My maps editorに読み込ませてみるのである。最寄りの駅はどこか、周辺の他の彫像をもう一つ回って隣の駅まで歩くのが近そうだとか、オフラインでもキャッシュに残ったデータで戦略を立てるのに有利である。
 このあたり、ゲノム上のマッピングのアナロジーになっているように思われるのである。もう少し考えてみたいものである。