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セカンドライフを夢みて

 無事勤め上げられるかどうかもわからないのであるが、筆者は4年後に定年を迎える。
 今は通常業務に全力投球で、その先を考えて小賢しく準備しておこうというような余裕はない。しかしこの黄金週間にビーチコーミングに行き、石井忠先生の《漂着物の博物誌》、《漂着物事典》を再読して、先生が1968年に転勤で古賀市の「名糖前」に引っ越してから、2007年に心臓手術をして以来海岸歩きが減少し、2016年にお亡くなりになるまでおよそ半世紀にわたりライフワークとして漂着物収集を続けられたことに感銘を受けた。
 「広げたパラソルの縁」とは、海の中道から三苫海岸、新宮浜、花見が浜、宮司浜、白石浜、勝浦浜、さつき松原浜、波津海岸、そして芦屋浜へと続く北から北西に向かって開けた海岸線のことである。詳しくは、石井忠:漂着物の四十年(玄界漂着譚)1968年-2010年、むなかた電子博物館紀要第3号の53ページを参照されるとよいであろう。開口合成されたパラボラアンテナ群のように見えてくるのが面白い。
 『フィールドワークは志賀島から遠賀郡・芦屋までの約56キロで、それを15-20キロと区切り、2,3ヶ月で全コースを歩き、それを繰り返していった。古賀、福間、津屋崎は早朝か夕方、一日のうちどこかで歩いた。』と先生は書いておられる。
 どこかの波打ち際に浜櫛梳の庵を結び、雨の日も風の日も56 kmの海岸線を歩き続けることをセカンドライフの目標にするのはどうだろうか。と考えてみるのである。